子育て中の皆さん、教育・福祉に携わる全ての皆さんへ。
今日は「幼稚園への療育指導」というテーマについて、深くお伝えさせていただきます。これは単なる専門的な支援の話ではありません。「子育てに優しい社会」を実現するための、非常に重要な柱の一つであり、全ての子どもたちがその子らしく輝き、保護者の皆さんが笑顔で子育てできる未来を築くための、かけがえのない活動なのです。
「いっくんお兄さん」伊藤匡哉の専門性と療育指導への道
まずは、「いっくんお兄さん」こと伊藤匡哉の自己紹介から始めさせてください。私の専門性と経験が、現在の幼稚園への療育指導にどのように繋がっているのか、その背景をお話しします。
1994年3月29日生まれ、愛知県出身です。子どもたちの成長を支えることを天職と信じ、保育士、幼稚園教諭１種、小学校免許という基礎資格を保有しています。名古屋学芸大学を2016年に卒業後、公立幼稚園で3年間勤務しました。
心理学の専門知識の重要性
現場で子どもたちと向き合う中で、心理学を深く学ぶことを決意し、第4回公認心理師試験に合格しました（登録番号：第51521号）。心理学の知識は、子どもたちの発達を多角的に理解し、保護者の皆さんの悩みに深く寄り添う上で、かけがえのない力となっています。
特に、療育指導においてこの心理学の知識は非常に重要です。なぜなら、子どもたちの行動の背景には必ず「こころ」の動きがあり、それを理解することで、表面的な行動に囚われず、本質的な支援へと繋げることができるからです。
特別支援教育の専門研修
さらに、2021年には特別支援教育界のスペシャリストたちが集まる専門研修に推薦され、2023年には2ヶ月間の集中研修を修了しました。この経験は、特別な配慮を必要とする子どもたちへの支援について、より専門的かつ実践的な知識とスキルを身につける上で、活動の土台を築くものとなりました。
現在、顧問として２園の幼稚園で「特別に配慮を要する子への支援を考察」し、「療育指導を行う」という重要な役割を担っています。また、心理師としては「発達窓口を担当し、日々子育てに悩む保護者の相談業務」に直接当たらせていただいています。
魂を燃やす理由 – あの電車の中での誓い
なぜこれほどまでに「子育てに優しい社会にしたい」という理念を掲げ、幼稚園への療育指導を含む多岐にわたる活動に力を注ぐのか。その答えは、人生を決定づけたある「原体験」にあります。
20歳、学生だった頃のことです。電車の中で、忘れられない光景を目にしました。ベビーカーを押した若いお母さんが、「すみません、すみません」と何度も頭を下げている姿でした。赤ちゃんは泣いていました。そして、あるおじいさんが「うるさいなぁ」と言い放ち、次の駅で降りていきました。
その瞬間、心には言いようのない「怒り」と、自分自身への「惨めさ」と「情けなさ」が押し寄せてきました。結局、何も声をかけることができませんでした。その時の無力感、助けたいのに助けられない歯がゆさ、そして激しい後悔が、今も心に深く刻み込まれています。
あの日、心に誓いました。「こんなに子どもに優しくない世の中を変えたい！」と。この「子育てに優しくない世の中」とは、発達に特性のある子どもたちや、その子たちを育てる保護者、そして現場で奮闘する先生方に対する、社会の理解の不足、支援体制の不十分さにも繋がっています。
幼稚園への療育指導の実際 – 多角的な視点と連携の力
私が幼稚園で実際に行っている療育指導について、詳しくお話ししましょう。これは、子どもたちの健やかな成長と、園の先生方、そして保護者の皆さんのサポートを目的とした、非常に多角的なアプローチを要する活動です。
1. 個別のニーズの把握と支援計画の立案
まず、特別な配慮を必要とするお子さんの個別のニーズを丁寧に把握することから始めます。園の先生方からの情報収集はもちろん、実際に園での様子を観察したり、保護者の方々との面談を通じて、お子さんの発達の状況、興味関心、得意なこと、苦手なこと、困っていることなどを深く理解するよう努めます。
公認心理師としての専門知識を活かし、心理的な側面からお子さんの行動の背景にあるものを探り、一人ひとりに合った最適な支援方法を考察します。
2. 先生方への実践的なアドバイスと研修
支援計画に基づき、現場で子どもたちと日々関わる先生方へ、実践的なアドバイスと指導を行います。これは決して上から目線で指示するものではありません。先生方が直面している具体的な困り事を丁寧に聞き取り、一緒に考え、より効果的な関わり方や環境調整の方法を提案します。
例えば、視覚的な手がかりを増やす、スケジュールを明確にする、集中できる個別スペースを設ける、スモールステップでの課題設定を行うなど、子どもが安心して活動に取り組めるような具体的な工夫を共有します。
3. 保護者との連携と相談業務
療育指導は、園の中だけで完結するものではありません。ご家庭での関わり方も非常に重要となるため、保護者の皆さんと密接に連携を図ります。
心理師として、「発達窓口を担当し、日々子育てに悩む保護者の相談業務」を行っています。お子さんの発達に関する不安や悩み、家庭での困り事など、保護者の皆さんが抱える心の内を丁寧に傾聴し、専門的な立場からアドバイスやサポートを提供します。
4. 多機関との連携による包括的支援
特に重視しているのが、「行政や福祉、医療、小学校連携を図る」ことです。子どもたちの成長は、園の中だけで完結するものではなく、地域社会全体で支える必要があります。
必要に応じて、地域の行政機関、福祉サービス、医療機関、そして子どもたちが進学する小学校と連携を取り、情報共有や支援の引き継ぎをスムーズに行えるよう調整します。この多機関連携は、切れ目のない一貫した支援を子どもたちに提供するために不可欠です。
理念、ビジョン、バリューとの結びつき
幼稚園への療育指導は、私の掲げる「理念」「ビジョン」「バリュー」と深く結びついています。
理念：「子育てに優しい社会にする」 特別な配慮を必要とする子どもたちが、園という初期の社会生活の場で適切な支援を受けられることは、その子の自己肯定感を育み、園生活への適応を促します。
ビジョン：「子どもに優しく、余裕ある大人を増やす」 療育指導を通じて、園の先生方は多様な子どもたちへの理解を深め、支援スキルを向上させます。これにより、先生方は「子どもに優しく」向き合えるようになり、指導への「余裕」が生まれます。
バリュー：「子どもにかかわる人の『からだ』『こころ』『おかね』の余裕を確保する」
- 「からだ」の余裕：子どもたちの発達を促し、身体的な活動や健康面での適切なサポートを提供
- 「こころ」の余裕：子ども自身が園で安心して過ごし、自分を受け入れてもらえる経験をすることで、心の安定と自己肯定感の向上に繋がる
- 「おかね」の余裕：早期に適切な療育指導を受けることで、将来的に必要となる可能性のある高額な専門的支援の必要性を軽減
療育指導だけではない、多角的な活動
「子育てに優しい社会」を実現するための活動は、幼稚園への療育指導だけにとどまりません。
- パパママHAPPY講演会の主催
- 地域貢献活動（企業連携による遊びイベント）
- 子育て支援者団体の運営
- 多方面での講師業
- オンラインでの情報発信（YouTube講座、動画編集スクール）
- 行政機関での相談会
- 中高生向けコミュニケーション講座
- 音声メディアでの発信
これらの活動全てが、理念実現のための情熱と経験、専門知識の結晶です。
未来へ繋ぐメッセージ
私たちの社会は、全ての子どもたちが、その個性と可能性を最大限に伸ばせる場所であるべきです。しかし現実には、発達に特性のある子どもたちが、理解不足や支援の欠如によって、その可能性を十分に発揮できないことがあります。
「いっくんお兄さん」こと伊藤匡哉は、あの日電車の中で感じた後悔を二度と味わいたくない。その一心で、幼稚園への療育指導をはじめ、様々な活動を展開しています。
幼稚園への療育指導は、目標達成に向けた着実な一歩です。特別な配慮を必要とする子どもたちが、安心して園生活を送り、その子らしく輝けるようになることは、その子の未来を大きく開くことに繋がります。
お問い合わせと次の一歩
幼稚園への療育指導にご興味を持たれた園の皆さま、あるいは活動に共感してくださった保護者の方々、教育・福祉関係者の皆さま、ぜひお気軽にお問い合わせください。
現在、2つの幼稚園で顧問として療育指導を行っていますが、新たな園からのご依頼も随時受け付けております。貴園のニーズに合わせた形で、子どもたちへの支援、先生方へのアドバイス、保護者支援など、多角的なサポートをご提案させていただきます。
連絡先
- 伊藤匡哉（イトウマサヤ）
- 住所：愛知県北名古屋市井瀬木鴨87
- メール：ikkun_onisan@fkchildcaresupport.info
共に、子どもたちの笑顔あふれる未来を創造していきましょう。皆さんとお会いし、この大切な活動を共に推進できることを、心待ちにしております。